これから家を購入しよう、家を建てようと考えているユーザーは、「家」に対して抱いている概念が実に様々です。これは住宅業界に30年ほど携わり、何百棟もの住まいづくりに関わっているからこそ真実であり、変えようのない事実です。

しかしながら、100年住宅に興味を持って「建てたい」「住みたい」と述べる方々には、共通している要素がありました。

そしてその共通要素には、真剣に家族の未来を考えるという姿勢が見受けられます。

 

家族の50年後を具体的にイメージできている

興味深いことに、子供が成長して家を出て自立していくことはイメージしていても、その子供が結婚して家族を持つようになってからのところまでを想像する人は少ないもの。

それもそのはず、どんな人が配偶者になり、どんな子供たちが生まれるかということまでは予測することは難しいから…。

しかしながら、はっきり分かっていることもあります。親であるあなた自身がどういう人間であるかということ。

そして、子供が成長して次世代の「良い親」になるかどうかは、今の自分たちが子供たちとどのように接するかに掛かっているという認識を持っています。

50年後も、子供たちの家族が自分たちを訪ねて来てくれるかどうか、そのためにどのような親子関係を築き、20年後、30年後、40年後、どのような付き合い方をしていきたいのかということについては、少なからず自分たちがどんな人間であるかということも大きく関係しています。

その流れの中で、子供、孫の世代まで繋がって、3世代の歴史をイメージできる方…。料来の子供たちと良い関係を持つことを意識して世代を繋ぐことを考えている方々は、共通して50年、70年、100年使える家を具体的にイメージすることができるようです。

核家族化によって親子の距離が離れているという社会問題が見られる今日、家族の歴史をイメージできるかどうかは家づくりの大きなポイントの一つとなってきました。

 

食べるものに気を付けている

そのように子供たちとの未来の関係性を意識している人は、同様にして家族の一人一人が将来にしっかりと健康を保てるように、日頃から意識しているようです。

健康面にも気を使い、化学物質や添加物が使用されている食べ物に頼らないことを前提に、キッチン設備に対する見方が決まってきます。

料理が作りやすく、家族が揃ってキッチンに立てる、そんな空間を求める方が少なくありません。

使いやすいキッチンや家族が集いたくなるダイニングとは、外食産業やコンビニのお惣菜に頼らず、家族みんなで協力しながら食生活を営むということであると認識しているのです。

30年後、50年後の健康づくりを意識している人は、食習慣にとても配慮しています。

 

子供の学歴が親にとっての勲章とは思っていない

それと共に、心の教育や心のケアも大切であることを認識しています。

経済成長を遂げた全盛期の日本の「一流大学・一流企業」という価値観には支配されておらず、子供の個性を尊重しています。

子供が親思いの大人へと成長するために、適切なアドバイスを送りながら、失敗させないことではなく、失敗から学んで道を切り開いていける大人になるように手助けします。

そのようなユーザーさんたちは共通して、「良い親」とはどんな存在なのかということを常に考え、勉強しています。

そして、親にとって勲章となるのは子供の学歴ではなく、子供が「親思い」になるかどうかであるということに気付いています。

心が育った子供は最終的には自分の家族と親をしっかりと面倒見てくれるようになり、そのことを意識して将来の仕事や自分の夢について現実的に考えるようになる、と仰る方も多いですね。

 

モノに頼らず、モノに埋もれない人生を送りたい

興味深いことですが、50年後の生活を意識していると、荷物を大量に持つことが不利であることに気付いています。

無駄なモノが多いと、無駄に収納スペースを作る必要が出て来ます。大きな家に住まなければいけなくなってしまいます。

それゆえに、モノを減らして家族で過ごせる時間と空間を確保するほうが大切であることに気付いているのです。

多くを得ようと思うよりも、有意義な生活を送ることを意識しているからでしょう、豊かな暮らしに必要なのはモノではなくヒトであることを実践しています。

ですから、いつも家の中がスッキリしています。

 

「規格品」や「常識」と呼ばれるものに真っ当な疑問を抱いている

ここが最後のポイント。

世の中がシステム重視で動いていることに翻弄されるのではなく、システムを作り上げているのは人間である、ということをしっかりと理解しています。

「こんなことはできないだろう」ではなく、「どうすれば実現できるだろう」と考えます。

全てにおいてオーダーメイドが可能であり、子供の成長も、家族の在り方も、型にはまった「出世志向」ではなく、個性と自由を尊重した「成長志向」になっています。

ですから、規格に当てはめたり常識を強要したりするのではなく、社会を尊重することを教わりつつも幸せは自分で作り上げていかなければならないということを理解しています。

ですから、規格品に縛られるのではなく、「本当に良いものは何か」という考え方で自分を導こうとしています。

 

このように、家族の未来をイメージすることは、家族力を強化することでもあり、家づくり・空間づくりに応用されるものです。

こうしたポイントを自分自身について考える時、果たして「100年住める家」が自分にとってふさわしいのかどうかを判断するよう、オススメしています。