『いい家とは何か』というテーマは時代や家族の形態とともに変化しがち。

とはいえ、「どの時代にも共通しているいい家とは何か?」「失敗しないために押さえておくべき最低限の原則とは?」と尋ねられて出てくる答えはなんでしょうか。

ここでは特にハード面に関して、押さえておくべき家づくりの不変のポイントを7つご紹介しましょう。

 

良い土地

pic_sp08-1口を酸っぱくして言い続けている点ですが、良い家に良い土地は欠かせない要素です。そもそも地盤が悪かったり地域性が合っていなかったりすれば、建物がどれほど素晴らしくもそこに居続けることができません。

良い土地選びのポイントは、その土地の歴史を調べると見えてきます。埋め立てをしているかとか、盛り土と切り土の境目に位置していないか、地名に「谷」「池」「沼」という字が使われているように過去には水の多い地域だったか。

こうした点はかつてから著書の中でも触れてきた点ですが、再度、強調しておきたいと思います。

特に東日本大震災以降、「どこに住むか」ということは切実な悩みになってきているというユーザーの声も増えています。それゆえ、少なくとも地盤についてだけはしっかりとポイントを抑えておきましょう。

 

良い材料

pic_sp08-3材料にこだわる人とそうでない人では、家の耐久性や住む人の健康状態に間違いなく大きな違いが現れます。良い材料を選べば長持ちしますし、悪い材料を選べば住む人の健康を害することになります。

良い材料選びのポイントは、それが自然素材かどうか、そうであるとしてもそうでないとしても人体にとって有害ではないという点を確認することから始まります。

そして長持ちしている実績があるかどうかは、単なる理論値だけではなく、現実の世界で実証されていることも大切です。多くの場合、10年保証というのは理論上の計算だけに基づいているからです。

 

良い職人

職人の技術を住宅メーカーを選ぶ段階で探ることは可能でしょうか。すでにその職人さんが建てている家を見ることができれば、可能でしょうね。では、職人のを見抜く秘訣は何でしょうか。「材」について知り尽くしているかどうか、様々な形状や形式の「材」を使いこなせるかどうか、です。

そのためには、建築途中の現場を見学に行きましょう。工務店や住宅メーカーを選んで契約する前に、そうした現場を見学させてもらうことです。

意外なことですが、建築途中の現場を見学させてくれるところは少ないんです。それゆえに、見学させてくれるというだけで信頼してしまうこともありますが、見るべきところをしっかりと見るように心掛けたいですね。

 

良い設計

pic_sp08-4構造的な設計も含まれますが、無駄のない設計プランというのがあります。本当に良い建物、頑丈な建物というのは、設計上も意外とシンプル。建物の重さが場所によって片寄ることのない、バランスの取れた対称的な設計になっています。

そうしたシンプルな設計に伴って部屋の位置関係や間取りもシンプルになります。複雑な構成にするとそれだけ余計に材料費も工期も掛かり、高コストになります。また、凝れば凝るだけ、将来は売りにくく誰かに譲りにくい建物になります。

注文住宅とはいえユーザーの希望に忠実になるのではなく、こうした消費者が気付いていないポイントをきちんと設計に反映させる設計士の存在は貴重なんです。

 

良いデザイン

pic_sp08-6デザインには外観と内観があります。外観のポイントは高級感、内観のポイントはクリア感です。

外観の高級感というのは、頑丈っぽさや重厚な雰囲気に比例するといっても過言ではないでしょう。高級なデザインにするということは、頑丈に見えるということ。実際に頑丈な建物なのであれば、その頑丈さが伝わるようなデザインにすることが秘訣です。

内観のクリア感というのはとても難しいものです。というのも、ユーザーの好みが大きく影響してくるからです。とはいえ、床の色、天井の色、壁の色などは、後からいくらでも変更できるものです。重要なのは、変更できない壁の位置とか明るさです。

余計な壁をなくして広い空間を生み出し、そこにしっかりと外光が入ること、あるいは光が反射しあってさわやかな雰囲気を作り出すことが重要です。

 

良い設備

pic_sp08-5設備にこだわるのも『いい家』をつくる秘訣です。とはいえ、ここでもやはりポイントとなるのは、後からいくらでも変えられるようにすることと、変えられないところにしっかりとこだわりを持つことです。

例えば壁の中の断熱材や窓などの開口サイズを変えるのは簡単ではありませんよね。ですから、建物の断熱性能をしっかりと考えておくべきでしょう。

水廻りについては、やはりリフォームしやすい仕様にしておくことが重要です。キッチンであればカウンター形やアイランド形にしておくこと、トイレや洗面所などは一般的なサイズよりも大きめに空間をとっておくことなどですね。

 

良い仕上げ

pic_sp08-7仕上げのポイントは、ツヤと立体感。それに加えて透明感も関係します。特に無垢材を使っている場合やフローリングの質にこだわる場合など、木に注目して考えると判りやすいでしょう。表面加工が大雑把だとか、角がしっかりと面取りされていないというのは、あってはなりません。

とはいえ、実際には工期との兼ね合いでユーザーがそこまで考えないケースが多いようです。時間と予算が限られているので、他の大事なところを職人が優先してしまいますからですね。

その場合、ワックス掛けや表面の加工は、実は自分でできるんです。長持ちする家は実のところ住む人が自分で手入れしているケースが少なくありません。すべてを業者に任せるのではなく、その方法を学んで実践することも可能なんです。

 

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いかがでしたでしょうか?

『いい家』をつくるポイントは他にもまだまだありますが、これから家づくりに取り組もうとしている方は、ぜひともここに書いた7つの原則ポイントを自分の計画と比較してみてください。

失敗しないための自己防衛に役立ていただければと思います。

 

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