家づくりの一つの方法として、工務店を通さずにそれぞれの施工業者と直接契約する「分離発注」を採用する方が増えています。

これによってコストを下げ、納得の行くお金の使い方ができる、ということが理由に挙げられるかもしれません。

しかし、意外な落とし穴があります。

 

誰が現場で指揮を執るのか

工務店に頼まないということは、全体を取り仕切る現場責任者が誰になるのか、というところまで施主側がきちんと考えなければなりません。

家づくりに必要な知識や情報は決して少なくありません。全体像をつかんで自分で直営方式で家づくりをしようとしても、工期の関係や入り組んだ手順のすべてを把握することは難しいでしょう。

 

設計事務所は現場管理ができない場合もある

全体を指揮するという観点では、設計士さんが直営方式の要になることもあります。

しかし、全体を知っていることと、現場管理ができることとは同じではありません。現場では、大勢の職人さんを相手に、すべてのスケジュールを適切なペースでこなすように見届けなければならないのです。

こうした観点では、現場監督ができる設計士さんが有利です。現場に疎い設計士さんの設計事務所では、分離発注のメリットを生かしきれないかもしれません。また、設計士さんがマージンを取ることもあるので、あまりコストメリットが出ないこともあるようです。

 

有能な現場監督を雇え

つまり、分離発注でメリットを生み出すには、有能な現場監督と契約することが成功の秘訣。設計が分かり、プランが分かり、そして数多くの現場を経験し、技術ある職人を斡旋できて、建築資材の知識人脈も豊富な現場監督です。

一般的には工務店や住宅メーカーの場合は、職人を選ぶことはできません。安く家を買おうと思うユーザーは「いい職人をあてがってください」と無謀なことを言うことがありますが、安い家で良い職人がいるはずがありません。良質な職人は高いのですから。

しかし、分離発注ができるということは、良い人材、良い建材を選択・斡旋できることがメリットなわけです。ということは、若いプロデューサーでは難しいですよね。それらのすべてを総合的に管理できる現場監督上がりのプロデューサーであれば可能になります。当然、素人さんでは限界がありますよね。

ですから、経験豊富な現場監督兼プロデューサーという立場が必要になってくるんです。