多くの一般の方が家づくりに臨もうとして最初に手にするのが住宅情報誌。次いで、住宅展示場を見に行こう、という流れになります。

でも、よく考えてください。車を買う前に、車の操作方法・技術を習得したり交通ルールを学んだりするために教習所に通い、しっかりと資格を得るのではありませんか?

家については、クルマよりも何十倍もするかもしれない買い物なのに、基礎を学びもしないでどうして家の良し悪しが分かるでしょう。

クルマの運転が出来て初めて「自分に合った」車種や「家族にとって便利な」車種が判断でき、また、最低限の知識があるためにメンテナンスなどの意味や方法を理解しているのであれば、住宅についてはどうでしょうか

 

免許も無いのにカーショップで選ぶようなもの

20140912car01住宅について素人であるユーザーが情報誌を買ったり住宅展示場を見たりすることは、免許も無くクルマの知識も無いのにトヨタや日産に行って新車を選ぶようなもの

中古車だって良し悪しを判断できません。

そして、家づくりに際しては、住宅展示場に足を運ぶ前に、あるいは住宅情報誌を手にする前に、得ておかなければならない知識があるんです。

 

建築で最初に学ぶこととは

実際、建築学の基礎を学ぶ際に最初に教えられるのは、「建物とは何か」ということであり、これは単なる技術的な話ではありません。意義と目的についてしっかりと理解しておく、と言うことです。

例えば、熱さ寒さ防音遮音遮光耐震精神

こうしたものから家が自分たちを守ってくれているのだということを具体的にイメージしたことがあるでしょうか。

今、この瞬間に、あなたが居るその場所について見渡してみてください。暑いですか、寒いですか? 静かですか、うるさいですか? 明るいですか、暗いですか? 振動しますか? 落ち着きますか? さわやかになりますか?

それぞれYesかNoで答えるかもしれませんが、重要なのは、その答えを導き出すプロセスです。その部屋がそのような答えになるのはなぜか、そしてそれゆえに家づくりをするときに考えなけれなならないポイントはどこにあるのか、ということが見えて来ませんか?

 

雑誌や住宅展示場は大事なステップを飛び越えている

営業マンは、お客様がどれほど基本的な知識を持っているかを考えていません。むしろ、自社の仕様がどのようなコンセプトで考えられているのか、ということやそのバリエーションについてお話します。あなたの家族の様子に合ったものを提案しようとするんです。

でもそれでは「いい家」はできません。営業マンは自分たちの設計メソッドにのっとった間取りプランニングを提案してきます。自分のメソッドの範囲内でお客様の生活に合いそうに調整はしますが、不十分でしょう。

 

とはいえ、素人がプランニングするのもダメ

pic_sp08-4だからと言って、素人がプランニングして営業マンに渡すというのも、難ですね。

結局、素人の場合は法律や物理的なイメージが無い状態でプランを建てますから、不可能だったり無理があったりするプランニングをしてしまいます。

本当にいい家を建てたいなら、建築知識がしっかりある、センスの良いプランナーを見つけることが先決なんです。

 

住宅は、家族が生活を営む場所、命を守る場所だから

pic_01夫婦の性生活、子育て、団らん、そして老後の世話。

一生という人一人の歴史の中で、生活に必要とされる様々な要素が含まれていなければなりません。そのために、プライバシーが守られ、子供がのびのび出来て、家族が笑って過ごせて、安心して死ねる

家とはそういうものであるべきという「大前提」があるわけです。

同時に、家とは外敵から身を守るものでもあります。雨風などの気候、台風や地震などの災害、あるいは他者からの隔離。

家に居れば安心であり安全である、という感覚が無ければ、人は健やかに生き続けることが難しくなります。子供も、大人も。

日常の危険と万が一の危険の両方をしっかりと把握し、そうした状況の中で対応策がある家になっているからこそ、住む人はそこで安心して生きられるのです。

単に技術力があるだけでは「いい家」にはなりません。基本的な概念を決して忘れてはならないんです。

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