玄関って、自分も家族も、ほぼ毎日使うんです。
それなのに、家づくりにおいて玄関のプランを軽く見ている方が少なくありません。「ここが玄関」というのは意識しますが、「玄関で何をするのか」という観点では考えませんよね?
「もっとこうすれば良かった!」と後悔する玄関のポイントを知り、より優れたプランにする方法を整理しましょう。
気持ちよく出入りできるの?
玄関は、毎朝仕事に出掛け、毎晩帰ってくる家の出入口。
仕事に出掛ける家族も、そして学校に出掛ける子供たちも、見送り、出迎えられるという場所。
そこが快適で無いなら…?
気持ちよく出入りできる玄関と、不快な思いと共に出入りする玄関がある、ということを知ってください。
お客様をお迎えする唯一の場所
玄関は、自分と家族だけが使うプライベートな空間ではありません。
むしろ、外部の人間との接点はここから始まるんです。そういう意味では、リビングよりも何よりも玄関なんです。
宅配業者も、近所の自治会役員も。
ゲストの気持ちになって自宅玄関を見回してください。外からチラ見するだけで「この家、素敵だな」「この家、なんか狭くて暗そうだな」という差が出て来ます。
こうした観点で考えると、玄関プランで気を付けるべき大原則が見えてきます。そのポイントは、
1. 明るさ
ドアにガラスがはめ込んであるものもありますし、玄関に採光の窓を設けることも出来ます。
いずれにしろ、朝、電気を点けなければ暗いような玄関では、元気ハツラツ度が異なります。
マンションのように北側に玄関があって必然的に暗い場所になってしまうのとは異なるのが一戸建てのメリット。明るくできるのですから、明るくしましょう。
2. 広さ
玄関は、意外と大きな動作を必要とします。雨の日に傘を持ち込んだり、コートを脱いだり、靴やブーツを履いたり脱いだり。
しかも、家族で帰宅すれば複数の人が同時にここを使います。
宅配や自治会の方とのやり取りに使ったり、荷物や郵便物を置いたり。
そして、家族でパパを見送りしたり出迎えしたり。
そんなコミュニケーションが多く生じる玄関が、狭かったら使いづらい。
廊下のスペースをやめて、その分、玄関のために面積を使いましょう。
3. 見栄え
玄関はその家の「顔」。ここが豪華なら家全体もそのような印象を与えます。
玄関が家の中心に位置し、道路に面してド~ンとなっていると、それだけで立派な印象になりますね。
逆に、どんなに家の中が素敵でも、玄関が貧相だと家に期待されません。
そして「家に期待される」というのは、とても大切なことなんです。「遊びに行ってみたい」「ぜひ招待されてみたい」という繋がりに発展するから。
色もデザインも、すべてにこだわりましょう。ここは非常口ではありません。正面エントランスなんです。
4. トイレの位置
日本の住宅プランの実に嘆かわしいポイントは、玄関からトイレが近いということ。入って正面にトレイのドアがあることも。
トイレは最もプライベートな場所なのに、最もパブリックな場所である玄関のそばに置くなんて、世界と比較するととても非常識。
日本の昔からの文化で「トイレはみんなが使う公共の場」というイメージで未だにトイレの位置プランが成熟していません。
匂いも音も気になるトイレ、絶対に玄関の近くに置くのはやめましょう。
5. 風通し
玄関を開けると家じゅうの空気が入れ替わる、そんな間取りを考えましょう。
真夏の猛暑日に突然の停電で家の中が蒸し風呂状態になるという危険、毎日の電気代の節約、そして匂いが停滞しがちな玄関の爽やかさのために、風が抜ける玄関はとても意味のあること。
注文住宅として間取りの自由度が高いなら、ぜひこのポイントも検討してみてください。
いかがでしょうか。これまで玄関のことについてこれほど真剣に考えたことはなかったのではありませんか?
玄関が変わると、家の中の間取り全体も影響を受けるほど、家の「顔」の仕様はとても重要なんです。
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